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 反射型液晶と長時間持続バッテリに惹かれ、新型も登場したLaVie MX購入を目論んでいた矢先の01年06月、中古売場で VersaPro PC-VA50H/TR モバイルノート(長時間駆動型)を見かけて購入。状態は良く、余分なものが付いていないぶん価格も割安の税別12万円。筐体の大きさなどはLimeちゃんを踏襲しており、使いやすさを持ち合わせています。

 CPUはMobile Celeron 500 なので、Crusoe 搭載の LaVie MX よりバッテリの持ち時間は短いですが、実質5時間強使えますので、通常の利用には必要十分。搭載OSはWindows2000。不要なOffice XPやFAXモデムなどは省き、必要最低限の機能を搭載した、ある意味理想的な性能です。

 Windows2000 の他、FreeBSD と Linux(おそらくVine)を搭載予定。PC-98アーキテクチャでないぶん使いづらいところはありますが、現実的に携帯可能な性能を持った端末機として、機動的な利用を図っています。


VersaPro PC-VA50H/TR(Mint) 携帯機・作業端末機
本体NECPC-VA50H/TRMobile Celeron 500MHz, 192MB RAM
無線LAN I/FYISYWL-11BPCカード, IEEE802.11b 11Mbps
移動体通信DDI Pocket
(SII)
PHS LINK 64
MC-P200
PCカード, PIAFS2.1(αDATA64)

NTT DoCoMo
(Panasonic)
FOMA P2401PCカード, IMT-2000, 試験運用中
キーボード
カバー
ELECOMPKB-98MX
OSMicrosoftWindows 2000
FreeBSD 4.3R

 

 ★ ★ ★  HDBENCH Ver 2.610  ★ ★ ★ 
使用機種   VersaPro PC-VA50H/TR
Processor  Pentium II 6.5MHz [GenuineIntel family 6 model 8 step 6] 
解像度     800x600 65536色(16Bit)  
Display    Silicon Motion
Memory     196,080Kbyte
OS         Windows NT 5.0 (Build: 2195) Service Pack 2 
Date       2001/ 6/ 4   7:41

プライマリ IDE チャネル
  TOSHIBA MK2016GAP

  ALL   浮    整    矩    円   Text Scroll DD  Read Write Memory Drive
17384 45244 36376 13544  6895 13686   222  19 11742 11364 40534  C:10MB

○反射型液晶画面について
2001.06.10

 この機種のいちばんの特徴は、反射型液晶画面の採用にあると思います。事実、私がSVGAにもかかわらずこの機種を選んだ理由は、この反射型液晶に他なりません。

 もちろん、バッテリの持ち時間も重要ですが、バッテリだけを考えれば、Crusoe搭載 LaVie MX などでも同程度(5〜8時間)を実現していましたし、価格も割安。しかし、これは Zaurus MI-TR1 を使って実感したことですが、室内では文句の付けようもないほど美麗な同機自慢のTFT液晶画面が、晴れたor薄曇りの屋外では全く見えないのです。よって、今までは、屋外で使える端末は Mobile Gear MC-MK32 のモノクロ反射型液晶に限られていましたし、屋外では使いものにならない携帯端末に疑問を感じていました。
 私は、自宅ではNeoLimeちゃんで事足りているため、新しいノートパソコンは、屋外もしくは外出先の(喫茶店等での)利用が中心になります。そうなると、反射型液晶は、とても優れたモニタなのです。

 NECが、LaVie MX系のラインに反射型液晶を投入したのは、この企業向け VersaPro が初めてでした。おそらく、機動力を持ち、そして企業に受け入れられやすい Intel チップを搭載して、室内でも明るいオフィスでの使用には適しているだろうと判断したのではないでしょうか。実際に私が使ってみた感じでは、個人宅では暗く感じることもある反射型液晶でも、明るいオフィスの中では遜色なく見やすかったです。

 しかし、現在は皮肉にもVersaProから反射型液晶ラインは外され、代わりに同じ筐体でバックライト常時点灯液晶画面を搭載し、CPUの省電力モードで長時間動作を実現した機種が投入されています。当初想定していたような、オフィスでも屋外でも機動的にノートパソコンを使いこなすようなユーザーは案外少ないのかもしれませんね(^^;。

 そしてこの夏、個人向けの LaVie MX で、バックライト手動切り替え式の微透過型液晶画面搭載機種が投入されます。反射型液晶に比べてバックライトへの依存度が高くなるような気もしますが、XGA画面と、Crusoe搭載で 4.5〜8.5〜11時間動作の持久力は魅力。反射型液晶の活躍は、もう少し後の時代になるのかもしれません。


○反射型液晶画面について〜実践編(1) 曇りの日の屋外
2001.06.10

 ここでは、同じく10.4インチのバックライト付きTFT液晶画面を搭載したNeoLimeちゃんと比較してみます。

<撮影条件>
  曇りの日の午後3時頃
  屋外:軒先、直射日光無し
  屋内:外の光が障子越しに差し込む室内の窓際、蛍光灯60W点灯
  FUJIFILM FinePix 2900Z
  
  PC-9821La10/S8:10.4型TFT液晶(SVGA)、バックライト搭載
  PC-VA50H/TR   :10.4型反射型TFTカラー液晶(SVGA)

PC-9821La10/S8(左)とPC-VA50H/TR(右):屋外 (60KB)
PC-9821La10/S8(左)とPC-VA50H/TR(右):屋外

 屋外にて、液晶画面を180°開いた状態で撮影しています。曇りですし、太陽が傾いている時間ですから、直射日光は当たっていませんが、光源は右上で、所々光を遮るものがあります。

 曇りとはいえ、さすがは屋外。光量は全然多く、通常のTFT液晶画面では照り返してしまいます。反射型液晶はARコートが施されていますし、適当な光量が得られるぶん見やすいです(^^)。左側のバックライトは輝度を最高にしてあります。


曇った屋外での反射型液晶画面
曇った屋外で見た反射型液晶画面

 今回テストで使わせていただいた絵の出典は、言わずと知れたデ・ジ・キャラット CD-BOX Special Versionの内ジャケット(Illust:Koge-Donbo (c)BROCCOLIです。
 この程度の光量が確保できるなら、色再現性も遜色無いです。コゲどんぼ氏の美麗なイラスト鑑賞にも問題無しですね(^^)。


PC-9821La10/S8(左)とPC-VA50H/TR(右):屋内 (96KB)
PC-9821La10/S8(左)とPC-VA50H/TR(右):屋内

 今度は自宅の室内での撮影です。なんとなくVersaProの方が小さく見えますが、これは単なる遠近感なので気にしないでください(^^;。左側のバックライトは輝度を最低にしてあります。
 この程度の明るさならば、室内でも充分実用になります。ただ、夜などで外からの光が入らない場合は、意図して灯りを背にしないと見にくいです。


PC-9821La10/S8(左)とPC-VA50H/TR(右):屋内(下視野角) (63KB)
PC-9821La10/S8(左)とPC-VA50H/TR(右):屋内(下視野角)

 こちらも直前と同じ環境(自宅の室内)です。普段使っていて、反射型液晶は斜めからも見やすいと感じていたので、このような急角度から撮影してみました。NeoLimeちゃんの液晶画面もかなり優秀ですが(1996年当時の液晶画面としては他に優るとも劣らない性能を有しており、今なお見やすくて優秀だと思います(^^))、反射型は特性上、どの角度から光が入ってもしっかり反射して見えるように造られているのでしょう。非常に優秀です。

 
 こうして見てみると、この反射型液晶はとても優秀。SVGAにもかかわらず高値になる理由が解るような気がします……。
 今回は曇りの日の場合を紹介しましたが、この液晶が真価を発揮するのはやはり晴れた日の屋外だと思いますので、機会を見てまた掲載したいと思います。


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更新日 : 2001年06月14日 ()