FreeBSD(98) 4.0R でUSBマウス・キーボードを使う

• USBを有効にする
  GENERIC98カーネルでは USBは無効化されているので、カーネルを再構築する必要があります。こちらを参考に、カーネル再構築を行います。

  # USB support
  #device         uhci            # UHCI PCI->USB interface
  device          ohci            # OHCI PCI->USB interface
  device          usb             # USB Bus (required)
  device          ugen            # Generic
  device          uhid            # "Human Interface Devices"
  device          ukbd            # Keyboard
  device          ulpt            # Printer
  device          umass           # Disks/Mass storage - Requires scbus and da
  device          ums             # Mouse
  

  
  usb, ugen は必須、その他は必要に応じて組み込みます。
  　
  使用している拡張ボードがUHCIかOHCIかわからない場合は、とりあえず uhci / ohci の両方を有効にしておくこともできます。増設ボードの場合は、説明書などに書いてあると思います。もっとも、PC-98シリーズの場合は、大概の機種には標準搭載していないので、後付けのOHCIになると思いますが。
  　
  ちなみに、ukbdを有効にする場合には、次々項を参照してください。
  　
  カーネルを構築して再起動すると、次のように認識されます。
  以下は、Yakkoちゃんに、OPTi 82C861 (OHCI)を搭載し USBハブを内蔵したPCIボードを増設した場合の例です。

  ohci0: <OPTi 82C861 (FireLink) USB controller> mem 0x20001000-0x20001fff irq 6 at device 8.0 on pci0
  usb0: OHCI version 1.0, legacy support
  usb0: <OPTi 82C861 (FireLink) USB controller> on ohci0
  usb0: USB revision 1.0
  uhub0: OPTi OHCI root hub, class 9/0, rev 1.00/1.00, addr 1
  uhub0: 2 ports with 2 removable, self powered
  uhub1: Texas Instruments UT-USB41 hub, class 9/0, rev 1.10/1.10, addr 2
  uhub1: 4 ports with 4 removable, self powered
  ukbd0: NEC PC98KEY USB KBD/M, rev 1.00/1.00, addr 3, iclass 3/1
  kbd1 at ukbd0
  ums0: NEC PC98KEY USB KBD/M, rev 1.00/1.00, addr 3, iclass 3/1
  ums0: 3 buttons
  ums1: Adomax Adomax USB Mouse, rev 1.00/0.00, addr 4, iclass 3/1
  ums1: 3 buttons and Z dir.
  

  ＃なにげに、98配列USBキーボードに搭載されているPS/2ポートもums0で認識されていますねぇ(^^)。
  　
  　
  おまけ：デバイスの認識状況

  # usbdevs -v
  Controller /dev/usb0:
  addr 1: self powered, config 1, OHCI root hub(0x0000), OPTi(0x0000), rev 0x0100
   port 1 addr 2: self powered, config 1, UT-USB41 hub(0x1446), Texas Instruments(0x0451), rev 0x0110
    port 1 powered
    port 2 addr 3: low speed, power 100 mA, config 1, PC98KEY USB KBD/M(0x0011), NEC(0x0409), rev 0x0100
    port 3 powered
    port 4 powered
   port 2 addr 4: low speed, power 100 mA, config 1, Adomax USB Mouse(0x0002), Adomax(0x0627), rev 0x0000
  

  
  　
• USBマウスを使う
  今回は、ホイール付き2ボタンマウスを使いました。
  カーネルを再構築して再起動すると、ums0として認識されますので、MAKEDEVして、mousedを立ち上げれば使用できます（MAKEDEVは初回のみでおっけーです）。これで、コンソール上で、マウスカーソルが動くようになります(^^)。

  % su
  # cd /dev
  # ./MAKEDEV ums0
  # moused -p /dev/mse0 -t auto
  

  
  　
• USBキーボードを使う
  ここでは、NEC PK-KB002 98配列USBキーボードを例に説明します(ぉぃ。
  ＃だってうちには98配列キーボードしか無いんだもの(笑)
  　
  標準キーボード(pckbd)とUSBキーボード(ukbd)を併用する場合は、カーネル構築時に KBD_INSTALL_CDEV オプションが必要です。

  # keyboard driver
  device          pckbd0  at isa? port IO_KBD irq 1
  options         KBD_INSTALL_CDEV
  

  
  こうしてカーネル構築を続けると、make depend の最中に
  
  ../../dev/usb/ukbd.c:45: opt_ukbd.h: No such file or directory
  mkdep: compile failed
  *** Error code 1
  
  Stop in /usr/src/sys/compile/YAKKO.
  
  とエラーを吐いて止まることがあります(^^; （FreeBSD(98) 4.0R-Rev01 で確認しています）。
  この場合は、make depend する前に touch opt_ukbd.h としてやりましょう。
  　
  　
  make した新しいカーネルを make install し、reboot します。
  　
  　
  まず、現在（PC-9800標準キーボード）のキーマップを保存しておきます。
  たとえ98配列キーボードとはいえ、一般に日本語USBキーボードは106キーボードをエミュレーションしているため、FreeBSD(98) では keymap を変更せねばならないからです。

  % su
  # kbdcontrol < /dev/ttyv0 -d > /usr/share/syscons/keymaps/jp.pc98.kbd
  

  
  その後、dmesgで ukbd0 が認識されていることを確認。おそらくUSBキーボードは kbd1 として認識されていると思います（dmesgに kbd1 at ukbd0 と表示されます）。そこで、次のようにデバイスを作ってあげます。

  % su
  # cd /dev
  # ./MAKEDEV kbd1
  

  
  ただし、これだけでは動きません。Windowsの場合と違い、FreeBSDではキーボードの同時使用はできないので（たぶん）、標準キーボードと入れ替えで使用することになります。
  　 kbdcontrol < /dev/ttyv0 -k /dev/kbd1 -l jp.106.kbd
  これでキーボードが入れ替わったはずです（同時にキーマップも設定し直しています）。元に戻したいときは同様に、
  　 kbdcontrol < /dev/ttyv0 -k /dev/kbd0 -l jp.pc98.kbd
  とします。
  　
  ちなみに、< /dev/ttyv0 の部分は、コンソールから直接入力する場合には不要です。キーボードの認識にコケてキーボードが使用不能になったときなどには、telnetなどで接続して外部から変更することができます（うちでは、何故かコンソールを切り替えるとキー操作できなくなるんですよね(^^;）。
  　

更新日 : 2001年06月08日 ()